わたしががんばっても。
本当の想い
あのメールの次の日の夜、稜からメールがきた。
『今までありがと。』
短い言葉だったけどそれは終わりを意味してるものだと気付いた。
これが最後のメールだった。
わたしはケータイから稜のデータをすべて消した。
保護していた稜からのメールも。
「恋ちゃーん お昼食べよっ」
最後のメールから1か月。
季節は冬になりもうすぐクリスマス。
「ねぇ麻琴。クリスマスイブさぁここ行かない?」
恋ちゃんは弁当を食べながら、ケータイを指さした。
恋ちゃんのケータイをのぞきこむと可愛い外観のお店の画像が載っていた。
「かわいいっ」
「でしょ?ここねー、わたしの従姉妹がオープンしたお店なの。で、クリスマスはケーキ食べ放題なんだって。」