わたしががんばっても。
「隣の人…誰なの?」
笑嘉ちゃんにコソッと聞く。
「あぁ、わたしの彼氏っ!優哉、この子友達の麻琴ちゃん。」
笑嘉ちゃんは彼氏の優哉くん…にわたしを紹介した。
「はじめまして。高岡優哉です。」
優しそうな人…。
「麻琴ちゃんは? それがうわさの彼氏??」
笑嘉ちゃんはニヤニヤしながらわたしの隣にいる稜を見た。
「…そうだよ。稜、笑嘉ちゃん。」
稜に笑嘉ちゃんを紹介する。
稜はペコッと頭を下げた。
そのあと、少し話をして笑嘉ちゃん達と別れた。
「優しそうな彼氏さんだったなぁー。」
稜と手をつないでそう話すと
「オレよりアイツの方がいい??」
ブスッとして、ふてくされた稜。