わたしががんばっても。
「え…?」

稜とキスしていたのは中学が同じだった南 晴香。

「稜~、カノジョ来たよ~。じゃあ、わたし帰ろっかな。」

「あ?帰んの??じゃあオレも帰る。」

「えぇ??一緒に帰んなくていぃのぉ?」


嘲笑いながら私を見る南さん。

なんて惨め…。


急いで自分の机に行って教科書をとる。

わたしは走って教室を抜け出し昇降口へと降りた。

「うっ…あぁぁ…」

涙が次々とこぼれ落ちる。

「なぁ、ジャマ。」

「ぇ…」

隣にいたのは稜。

「ごめっ…」

涙を拭いて靴をはきかえてどいた。

「何泣いてんの?」

昇降口を出ようとしたとき稜が後ろから聞いてきた。


何よ…誰のせいで泣いてると思ってんの……。

「もぅ……っな…。」

「あ?」

明らかに不機嫌な口調。





「もう終わりかな……。」
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