わたしががんばっても。

「麻琴…」

ごめんな。

本当にごめん。

オレはあんな方法でしか、麻琴の気持ちを信じられなかった。


『稜の気持ちが分からなくて…疲れちゃった。


　　　別れよう。』


南とｷｽした次の日に送られてきたﾒｰﾙ。

全身が震えた。


ｶｼｬﾝ…

思わず、ｹｰﾀｲを床に落とした。


何も考えられなくて

何も考えたくなくて

やっと麻琴に返信できたのは午前１時過ぎだった。



『なんで勝手に決めるわけ。そんなん、無理なんだけど。』


なんで…？

そんなの、オレが南と浮気したからに決まってる…。

なんでこんなことしか送れねぇんだよ。