わたしががんばっても。
姉ちゃん!?

予想外の登場にうろたえるオレ。

「ふふっ 散々麻琴を泣かせてくれたみたいで。」

!?

知ってんのか!?

「あっ、すみません!!本当に…」

勢いよく琴…名さんにむかって頭を下げる。


「えぇ?いいのよ、別に。

恋ってそういうモノよ。

お互いを傷つけ合うモノ。

でも今、稜君は麻琴のそばにいて

一緒に笑ってくれてるのでしょう?ありがとう」


麻琴と同じ柔らかい笑顔で笑いかける琴名さん。

「よろしくね。麻琴のコト。」

「…はい」

琴名さんは手を軽く振って階段を下りていった。

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