淡夢【短編集】
第一話 ドラマのような恋を……9
時計を見ると待ち合わせの1時に針が刻々と動いている。


部屋の電気を消し、テレビも切って、等身大の鏡で自分を最終チェック……


「よし!」


そう小さく意気込み、僕はテーブルの上に置かれた小さな紙を四つ折りにして上着のポケットに入れた。


その紙には昨日ありったけの知恵をふり絞って考えた言葉を書いた。


君にたくす……最後の言葉を……


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