淡夢【短編集】
次の日、私は学校で翼に会った。


いつも一緒に登校してるのに、今日は一緒じゃない。


翼の家に行くと、もう翼は学校に行ってた。


学校で翼に会ったとき、翼は何も言わなかった……


なんか怒ってるみたいだった。


なんでだろう……


昨日私がなにかしたかなぁ……


いくら考えてもわからないよ……


私は翼に問いただした……


「ねぇ、なんで怒ってんのよ」


「別に怒ってねぇだろ」


「怒ってるよ……」


「怒ってねぇっつってんだろ!」


「なっ、何よその言い方! 私だって少しは怒ってるんだよ! 翼があんまり鈍感だから!」


「はっ!? 何言ってんだよ!」


私は何も言えずに走ってその場から逃げた。


翼はいっつも私の想いに気付いてくれない……


振返ると、翼はもういなかった……



私は……



泣いてるかも……



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