机ごしの恋



「俺,お前が好きだ。」

言えなかった言葉をやっと言えた。

玲愛は?

俺をどう思ってるの?





『好きだ。』

あたしが言うつもりだった言葉を先に言われた。

嬉しくて,嬉しくて,また涙が溢れてきた。

あたしは,背伸びして巧みの顔をグイッと引き寄せると,キスをした。

『あたしも好きだよ』

の変わりに。
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