Fake Love
Act.2
部屋を出てエレベーターに乗り込み
「寒くない?」
「はい。大丈夫です」
エレベーターが止まり
えっ?
「き、桐生さん!」
「ん?早く降りて」
降りてって
「降りちゃ駄目です!階が違います。ここ地下です。一階に戻らないと」
「ん?間違ってないよ。早く」
言うなり私の腕を掴んでエレベーターから降りる。
「ち、ちょっと桐生さん」
腕を捉えたままずんずん歩き出して地下駐車場へ
ポケットから車のキーを取り出し
「ほら、乗って」
は、はぁ?
「だ、駄目ですよ桐生さん。お酒。お酒飲んだじゃないですか!」
芸能人が飲酒運転なんて、法律犯すなんて絶対に駄目なんだから。