Fake Love
「ん、どうかした?」
「はい?」
「穴が空くほど見てるから」
「えっ?あ、す、すみません。…あっ」
「あ~ぁ、また言った」
めちゃめちゃ嬉しそうに
「これでしっぺ二回ね」
「……」
うっうぅぅぅ~
やっぱり兄貴を恨むわ。
と此所にはいない兄貴に八つ当たりをする。
「ククク…」
ほら、また笑ってるし。
もう喋らないんだから。
カクテルグラスを手に取り口に運ぶ。
桐生さんも笑いが収まったのかグラスを口に。
その間も盛んにシャッターが切られる。
――
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