令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~
「高い? 大金持ちのあんたが言うのはおかしくない?」

「え? 私はお金持ちなんかじゃないよ?」

「ま、正確には“あんたの家”だけどさ」

「家だって普通だよ?」

『そんなはずない!』


う。二人から同時に言われちゃった……


「私の事より、松本さんはそんな大金……大丈夫なんですか?」

「うーん、どうだろう。僕にはよく分からないけど、バイトの給料を全部貯めて、なんとかなるかな、ってところじゃないかなあ」

「そうなんですか。松本さん、可哀想……」


松本さんがお気の毒で、涙が出そうになった。何か私に出来る事はないかしら……

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