令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~
弘司の弁護も虚しく、近藤絵理はシツコく俺の悪口を並べていた。俺は大してまともに聞いてはいなかったが、
「合コンの時、栞がなぜ早く帰ったか、あなた方は知ってますか? どうして栞の具合が悪くなったと思う?」
という話に反応し、思わず俺は、
「もしかして、俺のせいか?」
と言っていた。
一瞬、「それは……」と吉田栞が何か言いかけたようだったが、
「そうよ」
すぐに近藤絵理がキッパリと言い切った。
そうだったのか……
吉田栞には強引にキスしちまったから嫌われてるとは思っていたが、もっと前、と言うより最初から俺は嫌われてたわけだ。
なんかちょっと、ショックだなあ。
「栞はあなたの事が苦手なのよ。もっとはっきり言えば、あなたが嫌いなの」
俺の気持ちを知ってか知らずか、近藤絵理は駄目押しするかのようにそう言った。
ところが……
「それは違うわ!」
突如、吉田栞が叫んだ。殆ど声も出さなかった大人しい彼女が、精一杯に声を張り上げて。
「合コンの時、栞がなぜ早く帰ったか、あなた方は知ってますか? どうして栞の具合が悪くなったと思う?」
という話に反応し、思わず俺は、
「もしかして、俺のせいか?」
と言っていた。
一瞬、「それは……」と吉田栞が何か言いかけたようだったが、
「そうよ」
すぐに近藤絵理がキッパリと言い切った。
そうだったのか……
吉田栞には強引にキスしちまったから嫌われてるとは思っていたが、もっと前、と言うより最初から俺は嫌われてたわけだ。
なんかちょっと、ショックだなあ。
「栞はあなたの事が苦手なのよ。もっとはっきり言えば、あなたが嫌いなの」
俺の気持ちを知ってか知らずか、近藤絵理は駄目押しするかのようにそう言った。
ところが……
「それは違うわ!」
突如、吉田栞が叫んだ。殆ど声も出さなかった大人しい彼女が、精一杯に声を張り上げて。