令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~
「私は松本さんの事、嫌いじゃないです」


マジか?
吉田栞の表情を見た限り、嘘や冗談ではなさそうだ。

てっきり俺は嫌われてると思ったが、そうかあ。そうだったのか……


「じゃあ、好きなの?」


すかさずそんなツッコミを近藤絵理はしたが、さすがにそれはないだろう。

そう思ったが、吉田栞は顔を真っ赤にするだけで、肯定しない代わりに否定もしなかった。

って事は……まさかな。いや、待て。ひょっとすると……


その後、近藤絵理は吉田栞の幼なじみの俊樹とかいう奴の名前を出したため、俺の事はうやむやになってしまった。

ま、吉田栞に嫌われてなかったって事で、まずは良しとしておこう。

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