令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~
「で、あんたは何て返事したの?」

「え? それはもちろん、“今日は用事があるので帰れません"って、だけど?」

「ふーん。松本悠馬の事は話してないの?」

「うん、まだ……」

「そうかあ。"どんな用事?"って聞かれたら、何て返事するつもり?」

「えっと、それは……」


と言ってる傍から、また私の携帯がブルブルと震えた。俊樹さんからだ。速いなあ。その内容は、


『また女子会かな?』


だった。


「何だって?」


私は口で言う代わりに、携帯の画面を絵理に見せた。

すると絵理は、「うーん」と唸ってから、


「そういう事にしておけば?」


と言った。
< 156 / 548 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop