令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~
「俺も降りるから」
俺はそう言うと、「でも……」とか言ってグズグズする栞の手を引き、急いで電車を降りた。
俺は確かに「送ってく」と言ったはずだが、なぜ栞はモタモタしたのだろう。ひょっとして……
「俺に家を教えるのが嫌なのか? だったら行かないが」
と言ったが、
「そ、そんな事はありません。断じてないです」
栞は全力で否定した。その言い方が可愛い、っていうか可笑しくて、つい俺は笑っちまった。
あ。もしかすると栞って男に送られた事がないとか?
ていうか、男とデートした事がなかったりしてな。
俺はそう言うと、「でも……」とか言ってグズグズする栞の手を引き、急いで電車を降りた。
俺は確かに「送ってく」と言ったはずだが、なぜ栞はモタモタしたのだろう。ひょっとして……
「俺に家を教えるのが嫌なのか? だったら行かないが」
と言ったが、
「そ、そんな事はありません。断じてないです」
栞は全力で否定した。その言い方が可愛い、っていうか可笑しくて、つい俺は笑っちまった。
あ。もしかすると栞って男に送られた事がないとか?
ていうか、男とデートした事がなかったりしてな。