令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~
毎日がデート計画 栞Side
悠馬さんとさよならをし、家に入った私は、婆やからママがそこに居ると聞いたのでリビングに行った。

悠馬さんとキスした直後にママと会うのは気恥ずかしいけど、帰宅の報告をしないといけないし、今夜はある事の許可をママから貰いたかった。


「ただいま……あ、パパ」


てっきりママだけだと思ったら、ママの向かいにパパも座っていた。


「お帰りなさい、栞」


ママは返事をしてくれたけど、困ったように苦笑いを浮かべている。

パパはチラッと私を見て、手に持っていた書類みたいな物をパサッと投げるようにテーブルに置いた。


うわあ、パパ、機嫌悪そう……


「えっと、着替えて来ようかなあ……」


と言いながらパパの反応を窺ったら、


「いいから、そこに座りなさい」


と言われた。その低い声と口調で、パパが相当に怒っている事を私は悟らざるをえなかった。

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