令嬢と不良 ～天然お嬢様の危険な恋～

「そうなんです。松本さんはお友達に騙されて参加したって言ってたと思います」

「ほら見なさい」

「うーん」

「それにね、栞は言わなかったけど、松本さんは亮に似てるんですってよ？」

「俺に？」

「そうよね、栞？」

「う、うん。そっくりって程ではないんだけど、雰囲気がパパと似てるかなと……」

「それで栞は松本さんが気に入ったそうよ」

「そうなのか、栞？」

「うん……」

「そうか……」


そう言ってパパはニヤッとした。
そうか……。最初からそれを言えば良かったのかあ。ママ、ありがとう。


「栞、今度家に連れて来なさい。会ってみたい」

「え？ あ、はい……」


何とかパパのお許しが出たみたいで、私はホッと胸を撫で下ろした。

あ、この流れでもうひとつお許しを貰っちゃおっと……