令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~
「えっ? すごいな、おふくろさん!」
「全然すごくなんかないわよ。部下なんて何人もいないし……」
おふくろさんは、そう言いながらも嬉しさが顔に出ていた。やっぱり努力や能力が認められれば、誰だって嬉しいに違いない。
あ、それもあって今夜のおふくろさんは機嫌がいいんだな。
「そうなれば役職手当が増えるし、悠馬はそんなに頑張らなくてもいいのよ?」
「え? ん……考えてみるよ」
せっかくおふくろさんが言ってくれたから俺もそう答えたが、おふくろさんに甘える気にはなれない。栞の件は、まあ何とかなるだろう。たぶん……
結局その日は、栞が吉田泰造の孫だという事を言わなかった。珍しく機嫌のいいおふくろさんに、嫌な事を思い出させちゃ悪いかなと思ったから。
「全然すごくなんかないわよ。部下なんて何人もいないし……」
おふくろさんは、そう言いながらも嬉しさが顔に出ていた。やっぱり努力や能力が認められれば、誰だって嬉しいに違いない。
あ、それもあって今夜のおふくろさんは機嫌がいいんだな。
「そうなれば役職手当が増えるし、悠馬はそんなに頑張らなくてもいいのよ?」
「え? ん……考えてみるよ」
せっかくおふくろさんが言ってくれたから俺もそう答えたが、おふくろさんに甘える気にはなれない。栞の件は、まあ何とかなるだろう。たぶん……
結局その日は、栞が吉田泰造の孫だという事を言わなかった。珍しく機嫌のいいおふくろさんに、嫌な事を思い出させちゃ悪いかなと思ったから。