令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~
入って来た客を見て、思わず俺は固まってしまった。客だと思ったその人物は、なんと栞だった。
「こんばんは」
「お、おまえ、どうして……?」
何だって栞はこんな所に来たのだろうか。こっちは曲がりなりにも仕事をしているわけで、遊び半分で来られても困るんだよなあ。
「客として来ただけです」
そんな俺の不機嫌なオーラが伝わったのか、栞は申し訳なさそうにそう言った。
ま、客としてなら仕方ないか。俺が働くところを見られるのは、あまりいい気分ではないが、あまり冷たくするのもどうかと思うし。
「そっか。じゃあ、こちらへどうぞ」
俺はわざとおどけて店員っぽい口調で言い、栞を窓際の席に座らせた。それが可笑しかったのか、栞は笑いたいのを堪えているようだった。
初めはムッとしたが、栞がいると退屈が紛れていいかもしれない、と俺は思った。
「こんばんは」
「お、おまえ、どうして……?」
何だって栞はこんな所に来たのだろうか。こっちは曲がりなりにも仕事をしているわけで、遊び半分で来られても困るんだよなあ。
「客として来ただけです」
そんな俺の不機嫌なオーラが伝わったのか、栞は申し訳なさそうにそう言った。
ま、客としてなら仕方ないか。俺が働くところを見られるのは、あまりいい気分ではないが、あまり冷たくするのもどうかと思うし。
「そっか。じゃあ、こちらへどうぞ」
俺はわざとおどけて店員っぽい口調で言い、栞を窓際の席に座らせた。それが可笑しかったのか、栞は笑いたいのを堪えているようだった。
初めはムッとしたが、栞がいると退屈が紛れていいかもしれない、と俺は思った。