令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~
店長は、俺に彼女が出来た事を杏里さんに知らせ、杏里さんに俺を諦めさせようとしているわけだ。そうすれば、自分にチャンスが巡って来ると思ってるんだろう。それは甚だ疑問ではあるが。
だったら、店長が自分で杏里さんに栞の事をチクればよさそうなものだが、変に律儀と言うか気が小さいと言うか、そういうところがある人だから、そういう発想はないのかもしれない。
しばらくして、客のオーダーを店長に伝えた時の事。
「おまえの彼女、食べ終わったみたいだな?」
と言われ、栞を見たら確かにそのようで、俺と目が合うと栞は恥ずかしそうに目を伏せた。
「彼女、おまえに夢中だな?」
「そ、そんな事は……」
「いや、間違いないな。だってそうだろ? おまえに会いたくて、わざわざここまで来たわけだからな」
「はあ……」
うーん。言われてみれば確かにそうかもだな。
不意に昨夜した栞との二度目のキスを思い出し、がらにもなく俺は胸の高鳴りを覚えてしまった。
だったら、店長が自分で杏里さんに栞の事をチクればよさそうなものだが、変に律儀と言うか気が小さいと言うか、そういうところがある人だから、そういう発想はないのかもしれない。
しばらくして、客のオーダーを店長に伝えた時の事。
「おまえの彼女、食べ終わったみたいだな?」
と言われ、栞を見たら確かにそのようで、俺と目が合うと栞は恥ずかしそうに目を伏せた。
「彼女、おまえに夢中だな?」
「そ、そんな事は……」
「いや、間違いないな。だってそうだろ? おまえに会いたくて、わざわざここまで来たわけだからな」
「はあ……」
うーん。言われてみれば確かにそうかもだな。
不意に昨夜した栞との二度目のキスを思い出し、がらにもなく俺は胸の高鳴りを覚えてしまった。