令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~
「悠馬さんにご相談があるんですけど……」

「相談? どんな事?」

「あ、後でいいんです。お仕事が終わってからで」

「終わった後って言ってもなあ……」


俺の仕事が終わるのは何時間も先だ。それまで栞を待たせるわけには行かないだろう。


「ちょっと待ってくれるか?」

「はい、すみません……」


今は客がいるから無理だけど、客が途切れた瞬間に何とかなるだろう。もちろん店長に断らないといけないが。


それにしても、栞が俺に相談って何だろう。うーん……ダメだ。全く想像出来ねえ。


しばらくして、客が栞以外は誰もいない瞬間が来た。栞の相談を聞くチャンスだが、果たして店長が許してくれるかどうか……

ま、言うだけ言ってみよう。


「あの、店長。彼女と少し話していいですか?」

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