令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~
仕方ない。やんわりと説得するかあ。


「ん……栞もバイトを始めたら、会い難くなるなと思ってさ」


うわ、恥ずかしいぜ……


「“会い難い”って、私と、って事ですよね?」

「ま、まあな」

「嬉しい……」


栞は屈託なく“嬉しい”と言った。という事は、やっぱり俺、愛されてる?
よし!
あ、計画が上手く行ってるって意味で“よし”な?
とにかく、バイトなんてバカな考えは改めさせよう……


「ココの休みと栞の休みが合えばいいけど、なかなかそう上手くは行かないしなあ……」

「それは大丈夫です」


あれれ。栞のやつ、やけにキッパリ言ってくれちゃうなあ。



「なんで?」

「私もココで働くからです」

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