令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~
私は早速ママの部屋へ行き、扉を軽くノックした。もしママが寝ていたらいけないから。でも、ママは起きていて、すぐに「どうぞ」と言う声が聞こえた。
「ただいま……」
「お帰りなさい。毎日遅くまでご苦労さま。疲れたでしょ?」
「うん。でも、だいぶ慣れてきたから大丈夫」
「そう? 今日は栞に話があるの。そこに座って?」
「う、うん……」
ソファーに浅く腰掛けると、テーブルの上の色鮮やかなパンフレットが目に止まった。それはハワイの観光用パンフレットなのだけど、ママの話ってこれの事かな。だとすると、どんな話かは想像出来る。
それは、今年の暮もハワイでいいかしら、という話だと思う。
わが家は昔から、暮からお正月にかけてを海外で暮らすのが習慣になっている。その理由は、日本に、と言うか家に居ると、年末年始のご挨拶を大勢の人としなくてはいけないのだけど、パパがそれを嫌がるからなんだって。
パパって、意外と子どもっぽいところがあるから。
で、ここ2年ばかりはハワイに行っていて、今年もハワイでいいか、という話だと思うけど、私は別にどこでも……あ、待って?
「ただいま……」
「お帰りなさい。毎日遅くまでご苦労さま。疲れたでしょ?」
「うん。でも、だいぶ慣れてきたから大丈夫」
「そう? 今日は栞に話があるの。そこに座って?」
「う、うん……」
ソファーに浅く腰掛けると、テーブルの上の色鮮やかなパンフレットが目に止まった。それはハワイの観光用パンフレットなのだけど、ママの話ってこれの事かな。だとすると、どんな話かは想像出来る。
それは、今年の暮もハワイでいいかしら、という話だと思う。
わが家は昔から、暮からお正月にかけてを海外で暮らすのが習慣になっている。その理由は、日本に、と言うか家に居ると、年末年始のご挨拶を大勢の人としなくてはいけないのだけど、パパがそれを嫌がるからなんだって。
パパって、意外と子どもっぽいところがあるから。
で、ここ2年ばかりはハワイに行っていて、今年もハワイでいいか、という話だと思うけど、私は別にどこでも……あ、待って?