令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~
すると、俺の首を押さえていた杏里さんの手から、力がスッと抜けた。今の一言が効いたらしい。しかし、
「それってどういう事? 説明して」
となるわけで、俺は杏里さんに栞の事を説明する事になってしまった。と言っても、赤の他人である杏里さんに全てを話すつもりはないが。
俺はゲホゲホと咳き込みながら杏里さんを退かして起き上がりつつ、どこまで話すかを考えた。
「ごめんなさい。大丈夫?」
「あ、はい……」
考えた結果、下手な作り話はせず、有りのままに話す事にした。ただし、復讐の理由は除いて。
「その子は吉田栞といって……」
栞が吉田グループ会長の吉田泰造の孫で、俺は吉田泰造に個人的な恨みがあり、復讐目的で栞に近付いた事を杏里さんに話した。そして、うぶな栞を心身共に俺にメロメロにさせ、最後は捨てる事で恨みを晴らすつもりだ、という事も……
杏里さんは俺の話を聞き終えると、「ふーん、おもしろそうね?」と言ったが、
「でも、ちょっと甘いんじゃない?」
そう言って、ニヤリと不気味な笑みを浮かべた。
「それってどういう事? 説明して」
となるわけで、俺は杏里さんに栞の事を説明する事になってしまった。と言っても、赤の他人である杏里さんに全てを話すつもりはないが。
俺はゲホゲホと咳き込みながら杏里さんを退かして起き上がりつつ、どこまで話すかを考えた。
「ごめんなさい。大丈夫?」
「あ、はい……」
考えた結果、下手な作り話はせず、有りのままに話す事にした。ただし、復讐の理由は除いて。
「その子は吉田栞といって……」
栞が吉田グループ会長の吉田泰造の孫で、俺は吉田泰造に個人的な恨みがあり、復讐目的で栞に近付いた事を杏里さんに話した。そして、うぶな栞を心身共に俺にメロメロにさせ、最後は捨てる事で恨みを晴らすつもりだ、という事も……
杏里さんは俺の話を聞き終えると、「ふーん、おもしろそうね?」と言ったが、
「でも、ちょっと甘いんじゃない?」
そう言って、ニヤリと不気味な笑みを浮かべた。