美容師男子×美麗女子
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「うん、今日は格段とかわいい」
レジ近くのカウンターで、げっそりした顔をしている店長があたしを見てそう言った。
朝何時からスタンバイしているんだろう。きっと疲れているはずだ。
「ありがとう。今日、あたしの予約入ってた?」
「勿論。サトルさんとアキラくんの指名があるよ。18時からね」
「分かった」
店長があたしにひらひらと手を振る。
店長、過労死しなければいいんだけど。
あたしは休憩室に一旦入って、ファー付きのボレロをロッカーに詰め込む。
休憩室には既に3人の女の子が居た。
「おはよう、アヤカ」
「おはよう」
「何よあんた、今日は赤で決めてるの?」
「うん、クリスマスっぽいでしょ」
楽しそうにお喋りをしていたアミが、こっちを向いた。
そういうアミもいつもの倍、化粧が濃くて、髪型に気合が入っている。
他の子もいつもより気合が入っているみたいだ。
「出勤早かったから超眠くなーい?」
「当たり前じゃん。この中で眠くない人居るのー?」
「居ないよねー!」
あたしも適当に3人の中に混じって、適当なおしゃべりをはじめた。