美容師男子×美麗女子










□ □ □



「おう、おはよう」


どん、と肩がぶつかった。

眉を寄せてそいつを見上げる。


今日も真っ黒なセーターに、伸びた黒髪を垂らしているそいつはあたしを見下ろした。


「・・・・・おはよう」

「顔が疲れてんな。なんかあったのか?」


月曜日は憂鬱だ。

日曜日と土曜日に仕事があって、それからすぐに学校に行かないといけない。

だから、毎日月曜日のテンションはこんなかんじ。


「・・・・別に、いつもこんな感じだから」

「ふうん。あ、そ」


ばし、と千尋はあたしの頭を軽く叩いてから、すたすたと歩き去っていってしまった。

ぐしゃぐしゃになった髪の毛を整えながら、あたしは上靴をはく。

あぁ、眠い。学校が昼から始まればいいのに。


あたしは階段をのろのろと上がった。



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