美容師男子×美麗女子










□ □ □



夜7時を回った。

久しぶりにお洒落して、久しぶりに来たショッピング。

お母さんとお姉ちゃんとあたしの、女3人でのショッピングはいつ振りだろう。


「・・・・・・・重い」

「千咲は買いすぎ」

「だって、こんな機会しか買えないじゃん」


お姉ちゃんが、あたしがたくさん持っている紙袋を持ってくれる。


「久しぶりよね、千咲連れて買い物だなんて」

「うんうん、すっごい久しぶり。中学の時もあんまり行かなかったしねぇー。まぁ、千咲は多忙な女の子だもんねぇ」

「ませてるって言うか」

「何よー」


家から少し離れた駅のデパート。

もうすぐクリスマスだから大勢の人で賑わっているけど、そんな人混みも気にならないくらい、楽しい。


「結構買ったわねぇ。千咲、今から私と美咲はあそこの店に行ってくるんだけど、来る?」

「え、今から?!もう帰るのかと思った」

「そうよねぇ、だってあなたもうすぐテストだものねぇ」

「いいよ、あたしは家に帰ってる。こんな荷物持って歩く気力も無いしね」


そう言うと、お母さんとお姉ちゃんは申し訳なさそうに肩をすくめる。


「勉強の邪魔してごめんね」

「いいよ、気にしないで」


お母さんとお姉ちゃんは、それぞれ自分が買ったものを持って、反対方向に歩いていくあたしに手を振った。


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