美容師男子×美麗女子


このまま、アキラに任せていたら、あたしはどうなるんだろう。

最近物騒だからな、お金目当てに殺されちゃったりして。

そのまま動画サイトとかにこんな最中の画像がいったりして。

その動画には、どんな名前がつくんだろう。

やっぱり、「ホストとキャバ嬢の夜」とかかな。あたし、センスある。

だったら、大げさくらいに声をあげてやろう。


「アキラ・・・・・・・・」


ずるりとドレスをはがされて、その赤をベッドの下に落とす。

その仕草に目が行ってしまう。

あぁ、慣れてるはずなのに。


もう、いやなんだ。

1回1回、春樹くんを思い出すのは。

忘れたはずなのに。


もう、嫌だ。


あたしの胸元を舌が這った。


もう、嫌なんだ。

いろんなこと考えるのも、罪悪感に苛まれるのも、春樹くんを思い出すのも。


もう、何も考えたくないんだ。

だから、今日くらいは何も考えないで、快楽だけに身を委ねて、そうやって、今日くらいは“バカなあたし”になりたい。


「気にしないで、声だしていいよ」


アキラが笑った。

ラブホテルって、隣の部屋に声とか聞こえるのかな。

じゃあ、思いっきりだしてやろう。

馬鹿みたいに、鳴いて、鳴いて、そうしたら、どうなるんだろう。


「ねぇ、アキラぁ・・・・・・・・」


ベッドが軋んだ。



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