出会いの海岸
サンタ「お前のお父さん。俺となんの関係があるんや」
美幸「お母さんが子供の頃、私のお父さん、サンタだって。ずっといってた」
サンタ「お前な、それはあれやろ、お前んちが母子家庭かなんかで、母親が子供相手に冗談で言ってたんじゃないのか。そんなの間に受けてどうするんだよ」
美幸「受けたよ。子供だったんだからしょうがないじゃん」
サンタ「はあ、それで、出会いの海岸に拉致したのか。お前な、出会いの海岸の伝説が本当なら、君がここにくれば、お父さんに会えるはずだろう。まさか、拉致して、俺をお父さん呼ばわりするんじゃないだろうな」
美幸「そんなわけないじゃん。それは、子供の時の話だよ。私だって、小学校の高学年ぐらいになったら、その話はおかしいと思った」
サンタ「そりゃ、そうやはな。そんなの周りに話したら、おかしな人間と思われるやろ」
美幸「まあ、2,3人には、話したけど」
サンタ「アホ、変な噂立てるな」
美幸「そのころは本気でそう思ってたんだよ」
サンタ「だからって、今回したことが許されるわけじゃないぞ」
美幸「そんなの分かってるよ」
サンタ「それで、なんや、ここにきた理由は。お父さんに会いたいんか」
美幸「まさか。そんな伝説本当のわけないじゃない」
サンタ「そうやな。そんな簡単に会えるんだったら、このあたりに行列ができてるわな。それやったら、なんや」
美幸「わかんない。サンタ見たら、昔のこと思い出したのかな」
サンタ「なんや結局、拉致して父親っていうパターンか。ちなみに、お前のお母さんの名前はなんや」
美幸「大竹忍」
サンタ「アホ、それやったら、本当の娘や」
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