初恋草
―華純side―
今まで、同じ目線だったのに、急に視界が展開した。
気づいたときには、もうあたしは斎藤に押し倒されていた。
「え…っなに…!?」
目の前には、斎藤の整った顔。
見れば見るほどイケメンだなぁ…。
ジッと見ていると、斎藤の呆れ声が聞こえた。
「お前……誘ってる?」
誘う?
なにを?
キョトンとなるあたしを見て、斎藤はあたしにある行為をした。
それは―――
「……ん…っ!」
キス。