初恋草



「……………っ!!」





あ…!もしかして、見間違いとか!?




でも、あの後ろ姿は斎藤だし……!



でもでも……!



「華純?

どうしたん?」



と、お父さんは聞いてきた。


あ、忘れてた……。




でも、今はキスのことが頭から離れない。


あたしは、斎藤から目を逸らし、生返事をした。



「あ…っと、斎藤もう帰っちゃったみたい!

また今度ね!」


「ふ~ん?

まぁ、ええわ。
ほな、帰ろか?」



「う、うん!」




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