初恋草

背伸びをしていた足を元に戻し、照れ臭さを残しつつ斎藤の顔を見上げた。

すると斎藤は、

「耳元は反則だろ...っ」


と、顔を真っ赤にしながらそう言っていた。


「顔...赤い。熱あるの...?」

「い、いや、熱じゃない。気にすんな?」


「う、うん...じゃあ、座って?」


少し距離を取り、斎藤を座るように促した。


「おう、ありがとな...っと」

その時斎藤は何かにつまずいたようだった。

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