初恋草
「初恋の子って....あたしが!?」
うそっ....
純くんも同じ気持ちだったなんて...
「お前も昔の俺が初恋だったりするわけ?こんな写真残してるくらいだもんなぁ?」
と言って、斎藤はニヤリと意地の悪そうな笑みを浮かべた。
「どっ、どーだかね!」
言うのは恥ずかしくてそっぽを向いて知らんふりを決めこんだ。
....のが悪かった。
斎藤はからかうような目であたしを見る。
その視線がいたたまれなくて視線を斎藤に戻してしまった。
「....なによ」
「いや?
華純は可愛いなーと思って(笑)」
「あんた貶してるでしょ!?」
ふん!
どーせあたしはブスだよーだ!
「...無自覚....」
と、斎藤はつぶやいた。