青のキセキ
現実
月曜日。
会社に向かう私の足取りは、やっぱり重くて。
この週末も、結局家に閉じ篭ってた。考えるのは課長のことばかり。
課長とキスしたことを忘れなきゃ...って思えば思うほど、あの感覚が蘇ってくる。課長の体温、課長のがっしりとした身体つき、私を貪るような熱いキス。私の中の女が疼く感覚。
何度目か分からないほどの溜息をつく。
電車が会社の最寄り駅の3つ手前の駅に着いた。
早めに家を出たため、今のまま最寄り駅まで乗れば、8時前に会社に着いてしまう。1つか2つ手前の駅で降りて、会社まで歩こうかな...なんて考えていると、ホームに課長の姿が見えた。
「課長?」
「美空?」
ドアが開き、課長が乗ってきて私に気付いた。
「こんな時間に乗ってるなんて。早過ぎないか?」
「目が覚めちゃって。早く行って溜まってる書類入力しようかと思って」
「そっか…。足、大丈夫か?」
「あ、はい。大丈夫です」
金曜日の夜の話を避けたくて、話題を変えた。
「課長のマンション、この近くなんですか?」
「ん。そこの茶色い建物見えるだろ?そこの8階」
「そうなんですね。いつもこの時間ですか?」
「そうだな。この1本後に乗る事もあるけど、そっちのほうが混んでるから、この時間に乗る事の方が多い」
「私がいつも乗る時間なんて、超満員ですよ。鞄から手を離しても、落ちないですもん」
「それはすごいな」
普通の会話。
大丈夫
私、課長と自然に話せてるよね?
会社に向かう私の足取りは、やっぱり重くて。
この週末も、結局家に閉じ篭ってた。考えるのは課長のことばかり。
課長とキスしたことを忘れなきゃ...って思えば思うほど、あの感覚が蘇ってくる。課長の体温、課長のがっしりとした身体つき、私を貪るような熱いキス。私の中の女が疼く感覚。
何度目か分からないほどの溜息をつく。
電車が会社の最寄り駅の3つ手前の駅に着いた。
早めに家を出たため、今のまま最寄り駅まで乗れば、8時前に会社に着いてしまう。1つか2つ手前の駅で降りて、会社まで歩こうかな...なんて考えていると、ホームに課長の姿が見えた。
「課長?」
「美空?」
ドアが開き、課長が乗ってきて私に気付いた。
「こんな時間に乗ってるなんて。早過ぎないか?」
「目が覚めちゃって。早く行って溜まってる書類入力しようかと思って」
「そっか…。足、大丈夫か?」
「あ、はい。大丈夫です」
金曜日の夜の話を避けたくて、話題を変えた。
「課長のマンション、この近くなんですか?」
「ん。そこの茶色い建物見えるだろ?そこの8階」
「そうなんですね。いつもこの時間ですか?」
「そうだな。この1本後に乗る事もあるけど、そっちのほうが混んでるから、この時間に乗る事の方が多い」
「私がいつも乗る時間なんて、超満員ですよ。鞄から手を離しても、落ちないですもん」
「それはすごいな」
普通の会話。
大丈夫
私、課長と自然に話せてるよね?