青のキセキ
【大和side】
シャワーを終え、服を着る。ドライヤーで髪を乾かしながら、鏡を見る。
鏡に映る自分。
「...ヤバいな」
美空と初めての夜を過ごし、完全に愛する女に溺れている男がそこにいた。
いくらでも求めてしまいそうになる。
この手に吸い付くような滑らかな白い肌を思い出す。
ていうか、いつまで余韻に浸ってんだよ。
まるで、童貞を捨てたばっかりの野郎じゃねぇか。
今まで、それなりに経験してきた。抱いた女の数も一人や二人じゃない。
なのに、何なんだ。これは。
綾との時でさえ、こんな感情にならなかった。
俺を惑わすのは美空だけ...。