青のキセキ
一花ちゃんを、まるで我が子を見るような優しくて、愛情のこもった眼差しで見る美空。
出来るものならば、綾と別れて美空と家族を築きたい。
美空と一緒になれるのならば、全てを失くしてもいいとさえ思う。
美空にしても、今のままの状態がいつまで続くのか不安だと思う。
このままでは、未来の俺達に何の確約もない。
なのに、ここ最近はそんな素振りを微塵も見せない美空。
凛とした女の強さを美空に感じる。
いっそのこと、綾に全てを話し、どんな罰でも受ける覚悟で別れ話を切り出そうと考えたことも一度や二度ではない。しかし、その度に美空に危害が及ぶことを想像して、何も行動に移せない。
そんな自分の愚かさ、弱さに反吐が出る。