青のキセキ
壊れゆく
幸せな時間は、あっという間に過ぎて行き、夜明けと共にホテルを出た私達。
タクシーでマンションまで送ってくれた課長は、そのまま東北へ戻っていった。
部屋へ入った私は、ベッドに横になった。
課長を想う気持ちが大きくなりすぎて、心が震える。
瞼を閉じ、少しでも眠ろうとしたものの、課長との情事を思い出して眠れなかった。
課長に抱かれるのは初めてじゃないのに。
未だに彼に抱かれた後は、余韻に浸ってしまう。
彼が私の中で余裕をなくしている表情が好き。
私を感じてくれていると、身を以て知ることができるから...。
そして、体に残る異物感。
彼と肌を合わせたことを実感させてくれる。
こうして彼の残像に浸りながら、私は浅い眠りについた。