青のキセキ
めぐり逢い【大和side】
真っ青な空の下に広がる、青い海。
初めて訪れた町。
山と海に囲まれた長閑な場所。
数日前、取引先の社長兼父の友人である人と食事をしていた時のこと。
「それはそうと、大和君。ホテル和(なごみ)グループを知ってるだろう?例の偽造事件の会社から食材を仕入れていたらしく、新たな取引会社を探しているらしいんだが、君の所に話は無かったかね?」
「いえ...まだ僕の方には...報告は上がってきてないですね。そうなんですか...和グループと取引できれば、うちとしても損は無い話ですね。社に戻ったら確認して見ます」
――――海堂物産。
俺が親父から継いだ会社。
国内のみならず、外国の食材や酒類、雑貨等を幅広く扱う商社。
いくつか支社もあり、グループ会社もある大企業。
外食産業をはじめ、ホテル業界等様々な分野と取引がある。
和グループから問い合わせ等の連絡がなかったか、社に戻ってすぐに確認する。
すると、数日前に問い合わせがあったことが分かった。
営業部がホテル側へ赴き、商談中ということだった。
そして...。
その後、商談がまとまったとの報告を受けた。