青のキセキ
課長を前に何も言えなくて黙りこむ私に、課長の後ろから翔さんが言った。
「遥菜ちゃん、勝手なことをしてごめん。でも、やっぱり二人で話をした方がいい。何もかも正直に大和に言った方がいいよ」
「何のことだ...?正直って...」
翔さんの言葉の意味が分からなくて、課長は困ってる。
「美空...?」
どうして。会いたくないと言ったのに。
どうして、翔さんはこんなことをするのだろう。
「何も...話すことはありません」
ただ、俯いて呟いた。
「ママ」
張り詰めた空間に、風を吹き込むかのように響く碧の声。
無邪気に私を呼び、私を見つめる碧。
「その子はお前の子...?」
課長が言った。
「...はい」
どうしよう。どうしよう。
身体中に拡がる不安。焦り。
嫌な汗が背中を流れる感覚。
お願い。気付かないで。
「遥菜ちゃん、勝手なことをしてごめん。でも、やっぱり二人で話をした方がいい。何もかも正直に大和に言った方がいいよ」
「何のことだ...?正直って...」
翔さんの言葉の意味が分からなくて、課長は困ってる。
「美空...?」
どうして。会いたくないと言ったのに。
どうして、翔さんはこんなことをするのだろう。
「何も...話すことはありません」
ただ、俯いて呟いた。
「ママ」
張り詰めた空間に、風を吹き込むかのように響く碧の声。
無邪気に私を呼び、私を見つめる碧。
「その子はお前の子...?」
課長が言った。
「...はい」
どうしよう。どうしよう。
身体中に拡がる不安。焦り。
嫌な汗が背中を流れる感覚。
お願い。気付かないで。