あなたと私の秘密
私の秘密
「好きだよ」
「ずっと一緒にいよう」
「きみがいないとダメなんだ」
君は毎日愛の言葉を繰り返す。
君が想いを口にする度に私は冷めていった。

「好きだよ」
「ずっと一緒にいよう」
「きみがいないとダメなんだ」
君への想いを確かめたくて、君がくれたことばをそのまま君へ繰り返した。

そうすると(いや、厳密にいえばいつも)君は愛おしそうに笑いかけてくれる。
私も君に合わせて頬の筋肉を少し上に引張る。
きちんと笑っているようにみえるだろうか。

君はずっと私を求めてくれてる。
でも私が求めるものをもう君はもってない。

もう君じゃない。こんな関係は終わりにしよう。
そう思うのに君を前にすると恐怖で唇が震えてうまく言えない。

「君がいないとダメなんだ」
君の言葉が私の脳内でエコーする。
私はもう君の望んでいる場所にはいないのに。

君はずっと求めてきた。愛しあえる関係を。
私もずっと求めてきた。愛しあえる存在を。

付き合いはじめて6ヶ月。
私は君以外の存在を求めはじめていた。
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