ふわり、溶けていく。

「……まぁ、さっきも言ったけどさ。イヤなことがあるなら、頼ってくれていいんだからな？　相談ぐらい、いくらでも乗るしさ」



……いや、意外とわかってくれてないかも。



りゅうちゃんのことで悩んでるのに、そんなこと本人に話せるわけないじゃん。



ヘラヘラと笑うりゅうちゃんがちゃんと意味を理解してその言葉を言っているのか不安にもなったけど、それ以上は突っ込まないことにしておこう。



優しいっていうのは……間違いないからね。



「……ありがとう。まあ、一生りゅうちゃんには相談しないけどね」


「は!?　何それ！」


「とにかく、そういうことなのー」



さっきまでボロボロと涙を流していたことが嘘みたいに、自然と笑顔が浮かんだ。



―― 大丈夫。

あたし、ちゃんと笑えてる。



いつもりゅうちゃんと居るときと、何も変わらない。



ただ少し……胸が痛い気もするけれど。