魔王と魔女と男子高生と
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「まぁまぁ、
お若い娘さん達、
そう焦ってはいかんよ」

炎の妖精どもの言動に
いままで黙っていた
クジャクが口を開いた。

「なぜ?雨が降れば
ゴーレムは……」

「雨が降っても
ゴーレムは溶けんよ。
むしろ水を吸い込んで
強くなるんじゃ。

ゴーレムは地属性
じゃからな」

クジャクは涼しい顔で
微笑みながらこのゲーム
もとい小説にとって
大切なことを言った。

「属性?あっ!
もしかして地水火風
とかですか?」

属性の言葉に目を
キラキラさせながら
空砂が飛び付いた。

「そうじゃ。正確には
地水火風光闇じゃが」

「オーソドックスな
ファンタジーだな……
でもこのスタイルは
ド○クエじゃないです
よね?むしろテイ○ズ
じゃないですか?」

「仕方ないのですよ
勇者様。作者の
ド○クエへの
知識がⅣだけという
だめだめなもの
なんで。ついでに
テ○ルズもそんなに
詳しくはないので
あまりネタに出来ないと
思いますし」

「……作者って誰だよ」

話がまたあらん方へ
行きかけたので
クジャクは咳払いをした。
「とにかく、
この世界では属性が
重要じゃ。魔物と
戦う際に絶対必要に
なるからな」

一連の茶番劇を
クジャクは年の功で
ナチュラルスルーし話を
進めた。

「へぇ。あっでも
僕も陸琉も自分の属性
しらないですよ?」

空砂はすごく残念な顔を
する。

陸琉はぶっちゃけ
どうでも良かったが
それを口にすると
色々面倒そうだった
ので一旦黙る。

「じゃろうな。どれ、
天気も悪いしまずは
教会で属性を調べては
どうじゃろうか?」

その言葉に空砂は
小躍りしながら、

「教会でわかるん
ですか?いきたいな、
むしろ行きます!!」

と今にも駆け出しそうに
なる。

「待て!!……
こいつがいくなら俺も
行かないとな……」

他人にこれ以上迷惑を
掛けないためと
いいかけたが言葉は
リビアに遮られる。

「何よ偉そうに!!
勇者様が行くなら私も
行きます♪♪
属性はしってますが」

とりあえず4人揃って
教会に行ってみることに
した。


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