魔王と魔女と男子高生と
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「何が分かったんだよ」
陸琉の言葉に空砂はしたりと笑みを浮かべて、
「僕が間違いなく
本物の勇者だって
ことだよ!!」
と何の解決にもならない
中2病発言を胸をはって
いい放った。
いつものことだ。
いつものことだが、
今は事態が事態だ。
「ハッ?何だよそれ!!
もっと役に立つ何か
じゃないのかよ……」
「十分役に立つさ。
だって僕は勇者だから、
例えば……」
そう言うが早く空砂は
砂漠を急に走り出した。
「おい、待てよ!!」
仕方なく陸琉もその後を追いかけた。
砂漠の金色の砂は
さらさらとしていて
一歩、一歩がとても
歩きにくい。
そんな中を、
男子高校生が
おいかけっこするように
走る光景は、空砂の
容姿が男らしかったら
あまりにシュール
だったに違いない。
ふたりはしばらくの
間意味もなく走って
いた。
「お前、空砂、
いい加減止まれよ!!」
陸琉は何とか空砂を
捕まえたかったが、
ファンタジー野郎、
空砂が中学で県大会
優勝の長距離選手という
無駄に高スペックの
逃げ足スキルを誇るため
捕まえられないでいた。
「えっ!!これは!!」
突然、空砂が止まった
のでこれ幸いと陸琉は
空砂の服の
袖口を掴んだ。
「はぁ……はぁ、
捕まえたぞ!!って、
なんだこれ!!」
ふたりは丁度広大な
砂漠の少し高台に
居たらしく、
眼下にそれをみた。
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「何が分かったんだよ」
陸琉の言葉に空砂はしたりと笑みを浮かべて、
「僕が間違いなく
本物の勇者だって
ことだよ!!」
と何の解決にもならない
中2病発言を胸をはって
いい放った。
いつものことだ。
いつものことだが、
今は事態が事態だ。
「ハッ?何だよそれ!!
もっと役に立つ何か
じゃないのかよ……」
「十分役に立つさ。
だって僕は勇者だから、
例えば……」
そう言うが早く空砂は
砂漠を急に走り出した。
「おい、待てよ!!」
仕方なく陸琉もその後を追いかけた。
砂漠の金色の砂は
さらさらとしていて
一歩、一歩がとても
歩きにくい。
そんな中を、
男子高校生が
おいかけっこするように
走る光景は、空砂の
容姿が男らしかったら
あまりにシュール
だったに違いない。
ふたりはしばらくの
間意味もなく走って
いた。
「お前、空砂、
いい加減止まれよ!!」
陸琉は何とか空砂を
捕まえたかったが、
ファンタジー野郎、
空砂が中学で県大会
優勝の長距離選手という
無駄に高スペックの
逃げ足スキルを誇るため
捕まえられないでいた。
「えっ!!これは!!」
突然、空砂が止まった
のでこれ幸いと陸琉は
空砂の服の
袖口を掴んだ。
「はぁ……はぁ、
捕まえたぞ!!って、
なんだこれ!!」
ふたりは丁度広大な
砂漠の少し高台に
居たらしく、
眼下にそれをみた。
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