少年のねこ
「りょうちゃん、いいの?みんなと遊ばなくて」
「うんいいの。家にゆうたいるから。」
「ゆうたってねこでしょ?なんでねことばっか遊ぶの?」
「ねこが好きだからだよ。」
「りょうちゃんいっつもねこばっか。さくらみんなと遊んでくる。また明日ね。」
「ばいばい」
帰り道の信号さえ煩わしい。
早くゆうたに会いたい。
早くゆうたと遊びたい。
青信号になるまで、ずっと足踏みをしていた。
早く信号かわれ!
早く信号かわれ!
信号がかわると、駆け出して家に帰る。
そうやって毎日を過ごしていた。
夏休みの前までは。