男の娘、革命!
「あああぁっ、見る度にわたるんはんの痛みが僕の中に入ってくる!痛い、痛い、こんな痛い思いをしただなんて、やっぱり許せない……っ、倍にして返す!わたるんはんのために、刀を抜く!
そうだ、わたるんはんのためにっ。大切な人のために、この刀が抜けるだなんて、ふ、ふふっ、あー、わたるんはんのために何かできるって、嬉しいことやわぁ。待っといてぇ、僕、わたるんはんのために頑張りますわぁ!」
「いや、ほんと止めてください」
「わたるんはん、なあ、どこのどいつぅ?教えてぇな」
「こ、転んで出来た傷です」
「見えすいた嘘やねぇ。わたるんはん、嘘つくとき、心臓の音が少しはようなるんどすえ?――ああ、聞こえるわぁ。わたるんはんの鼓動。僕の愛しい音色、嘘ついてもええ。わたるんはんなら許せるさかい。
わたるんはんの気持ちも手にとるように分かるわぁ。僕はわたるんはんのこと、なーんでも知っているし、知りたい。
クッ、ああ、そうか、まーだ庇うんやねぇ、“そいつら”」