LOVERS NIGHT








 奈緒が俺を見上げ、それから首を傾げた。


「ホントに本心?」


 何を疑っているんだろう。


「てゆーか、立ってて大丈夫?」


 言われて気付いた。



 さっきから、足がガクガクだし



 汗止まんねェ!!



「すごい汗だよ?」


 奈緒が俺の額に浮かんでる汗を拭ってくれる。


 抱きしめたいけど、きっと嫌がられるんだろうな。



 なんて思いながら、俺は椅子に座り込んだ。


 座っているうちに、だいぶガクガクは取れてきた。


 だが、今度は頭痛だった。座った直後、脳天をぶち抜く様な痛みがはしって俺は息が止まるかと思った。


 大げさだけど、本当だ。


 俺はゆっくり呼吸しながら頭に手を置いた。


 無茶苦茶熱い。


「なぁ、奈緒…」




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