LOVERS NIGHT




 奈緒はお前しかいないだろ。


「私はこれから、バイトだよ」



 そっか。奈緒はバイト行ってんだったな。


「…俺も行く」


「へ?」



 奈緒が目を丸くした。



「俺も奈緒についてく」


「龍次…?」


「奈緒と一緒がいい」



 駄々をこねる俺がおかしいのか、奈緒がクスクス笑った。



「わかったよ。龍次も一緒に行こう」



 奈緒に勝った!


「じゃ、今から着替えるな」


 俺の言葉に奈緒は顔を真っ赤にしてあたふたと部屋を出て行った。


「着替え終わったら言って」




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