【短編】放課後王子様とヒミツのキス。
放課後王子様とヒミツのキス。
「……あっ」
「ああ……君か。最近毎日会うね」
「うん。そうだね」
「君って、なんで毎日図書館にいるの??」
「図書館ってね、わたしの一番好きな場所なんだ。静かな場所で本を読むのが好きなの」
「へえ……俺も一緒」
「え??」
「俺も静かな場所で本を読むのが好きなんだ。図書館は静かだし、落ち着いて本が読めるしね」
「わかる。わたしも同じ意見」
「……ほんと君と俺って、気が合うよね」
「……え??」
「……君さ、俺と付き合わない??」
―――その瞬間から、わたしの恋の歯車が大きく動き出した。