【短編】放課後王子様とヒミツのキス。
わたしみたいな地味な女の子を、相手にしてくれるわけないって思ってたのに。
そんな彼が、わたしに話しかけてくれたんだ。
勉強でわからない問題があって頭を抱えていた時……。
「わからないとがあるなら、俺が教えてあげるよ」
そう優しく声をかけてくれたんだ。
その時のことは今でもハッキリ覚えてる。
最初はただただ驚きしかなくて、まるで夢でも見てるんじゃないかって思ってた。
でも彼が隣にいるのを見て、夢じゃないんだって実感した。
学園の王子様がわたしに勉強を教えてくれてるってだけで、わたしは充分だった。
こんな地味なわたしなのにって、何回思っただろう。