【短編】放課後王子様とヒミツのキス。



わたしみたいな地味な女の子を、相手にしてくれるわけないって思ってたのに。
そんな彼が、わたしに話しかけてくれたんだ。



勉強でわからない問題があって頭を抱えていた時……。



「わからないとがあるなら、俺が教えてあげるよ」



そう優しく声をかけてくれたんだ。
その時のことは今でもハッキリ覚えてる。



最初はただただ驚きしかなくて、まるで夢でも見てるんじゃないかって思ってた。
でも彼が隣にいるのを見て、夢じゃないんだって実感した。



学園の王子様がわたしに勉強を教えてくれてるってだけで、わたしは充分だった。
こんな地味なわたしなのにって、何回思っただろう。



< 3 / 15 >

この作品をシェア

pagetop