【短編】放課後王子様とヒミツのキス。
「……じゃあ、俺が玲奈を変えてあげる」
「……え??」
「……玲奈」
健一くんはわたしの真っ黒な髪の毛に触れながら、わたしをジッと見つめていた。
……なんだろう、この不思議なドキドキ。
なんだかわからないけど、すごくドキドキする。
胸の鼓動が高鳴るのがわかるくらい、ドキドキしてる。
……どうしよう。
健一くんの顔がよく見えない。
「けん……いちくん??」
「……玲奈、目閉じて」
「えっ??なんで……??」
「いいから閉じて」
「あっ……うん。わかった」
健一くんに言われるがまま、わたしは静かに目を閉じた。